人差し指でピッとしたら
目の前の世界が変わったのだ。
身を置いている場所、人間関係、
その中での自分の立ち位置なんか、
簡単にリセットされる。
後戻りは出来ない。
その人差し指でピッとするのに、
どれほど勇気を要しただろう。
何日も何日も考えて悩んで、
シュミレーションして、
不安になったり、自己嫌悪したりして、
仲間の顔、
コーチの顔、
親の顔、
お世話になったいろんな人の顔が、
浮かんで来て、励ましてくる。
あと少し頑張れ、と。
もう辞めて良いよ、と。
試合には使わないから、と。
積み重ねてきたこれまでの努力、
自分なりに頑張ったが至らなかったのか、
もっと頑張ったらよかったのか、
しがみつきたい。
では、休息を取るのはいけないのか、
気分転換は罪なのか、
命を削るような、頑張り方をするのが
…良いのか、
勉強も、将来も、自分の人生を
どう歩むのかは自分の責任。
やりたいこと、最高の仲間に恵まれ、
レベルの高い環境でスキルを上げたかった。
身体をつくるための日々の食事や睡眠の質、
ありとあらゆる努力は
報われないのか。
何を信じたら良いのか、分からない。
たくさんの行動が
自分をなんとか、
立たせてくれている。
しゃがみ込みたかったけど、
プライドが許さない。
それが意味ないことだと知っている。
無駄なプライド。
何もかもが良い思い出になるのか、
そんなきれい事、が
一番許せない。
そして、時間だけは相変わらずのペースで
進んでいくのだ。
あの人差し指でピッとした瞬間、
リセットしてしまった。
後悔と希望と
ごちゃ混ぜだ。
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